フォークロージャー
アメリカ不動産投資をしていると時々聞く言葉に、”Foreclosure(フォークロージャー)”というものがあります。また”REO”とか”Bank Own”と呼ばれることもあります。
これらはローン未払いのため、金融機関が差し押さえた不動産です。あとは固定資産税滞納のため、差し押さえになった不動産もフォークロージャーと呼ばれます。
日本とは異なり、アメリカでは物件購入のため、代金の90%-100%を借り入れている購入者が多く、いったん経済が後退局面に入り、失業するとすぐにローンの支払いができなくなると、購入した不動産の差し押さえを受けることになります。
市場が下落し、不動産価格が下落すると、融資の残額よりも不動産価格が下落するという事象が発生することがあります。例えばローンの残額が30万ドルあるのに、不動産価格が暴落し、価値が20万ドルしかなくなってしまう場合、意図的にローンの支払いをやめてしまうのです。こうなると、不動産市場は多数のフォークロージャーで溢れ、不動産価格はさらに下落します。2008年のリーマンショックの時には、まさにそれが起こりました。
差し押さえ物件のメリットとデメリット
差し押さえを購入する最大のメリットは価格の安さです。安く買えれば、結果として利回りも上がり、エクジットの先にキャピタルゲインが出やすくなります。
しかし、デメリットもあります。
それは差し押さえという性質上、作業が必要な場合がほとんどであるということです。差し押さえになる位ですので、物件のメンテナンスがよく行われていないため、購入後に修理が必要になります。あと占有者がいる場合もあり、弁護士に依頼して、退去させる必要がある場合があります。
問題を解決する必要はあるものの、非常な低価格で不動産を入手できるため、投資家にとってのメリットは非常に大きいと言えるでしょう。